難関資格に挑むときは慎重に~弁理士と知財士どちらにする?~

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司法試験並みの難関「弁理士」

11月といえば、例年なら難関資格の最終合格発表がある時期ですが、今年は新型コロナウイルスによる試験延期が影響しているようですね。
私が、かつて受験した弁理士試験も、まだ1次試験(短答試験)が済んだ段階のようです。
勉強のモチベーションを維持するだけでも、十分に大変な試験ですから、ましてや予定が延期となると、精神的な負担は相当なものだとお察しします。

ちなみに弁理士とは、知的財産権を扱うスペシャリストでして、難易度は司法試験並みとも言われます。
試験形式も司法試験と似ており…

  1. 短答試験(1次,マークシート方式)
  2. 論文試験(2次,記述方式)
  3. 口述試験(3次,面接方式)

と3段階に分かれています。
これを、1年をかけて順に通過していき、晴れて最終合格という難関資格です。

ただ、独自の試験免除制度が設けられている点で、司法試験よりは精神的に楽かな…、と個人的に思います。
例えば、短答試験を通過し論文試験で失敗した場合、翌年の再挑戦時には短答試験は免除され、論文試験から受けられるというものです。(2年まで免除される,論文試験も同様)

弁理士の資格は自分にとって必要?

ところが、2次の論文試験が最大の壁でして、大概の人はココで2年分の免除を使い果たし、力尽きてしまうのではないでしょうか?
免除の貯金を使い果たした末の絶望感は、とても耐え難いものでして、一から受け直す気力など直ぐには湧きません。
はい…私が正に、それを経験して挫折した一人です(汗)。

気力を振り絞って受け直す人は、それはそれで素晴らしい志だと思います。
少なくとも私には、その能力がありませんでしたから…(汗)。
ただ、その前に一度立ち止まって、考え直してみることもお勧めします。

  • 弁理士の資格は人生設計の中で本当に必要か?
  • さらに数年を勉強に費やす価値があるか?
  • 独立開業し成功させるビジョンはあるか?

まず、独立開業が譲れない目標にあるなら、それはもう頑張るしかないでしょう。(資格が無いと実現できませんから。)
ここで、考え直してみた方が良いのは、企業等の組織に属していて、その中で知的財産権に携わっている人(もしくは将来その計画がある人)です。
例えば、会社内の職務として特許出願をする場合、必ずしも弁理士の資格は必要ありません。
簡潔に言えば、弁理士の資格が必要なのは、第三者の特許出願を代理する場合だからです。

つまり、この先も企業に属する人生計画で、第三者の出願代理等を考えていないならば、無理をして弁理士の資格を取得する必要はないですよね。
これが仮に、宅建士くらいの難易度ならば、自己研鑽といった動機で挑戦し続けるのもアリでしょうが、弁理士は膨大な時間と労力を削がれます。
人生は有限であり、若さは二度と取り戻せない…
意地だけで受験し続けているなら、考え直した方が良いと思うのです。

知財士という資格を知っていますか?

とはいえ、何年も弁理士試験に挑んだ人であれば、そのまま身を引くのは悔しいというのも、痛いほど分かります。
少なくとも、何らかの形には残したいと思うのが、正直なところでしょう。
そこで、弁理士試験を挫折した私が取得したのは、知的財産管理技能士(知財士)という資格です。

この資格は、「知的財産管理技能検定」という名称でしたが、「技能士」と格上げ?されたのです。(宅建士と似たような流れでしょうね。)
もちろん、弁理士のような専権業務(資格がないとできない業務)は無いものの、ここ数年でかなり知名度が上がっている資格です。
第三者の代理業務を考えていないなら、検討する価値が十分にあると思います。

同資格の概要としては、3級から1級まで分かれており、3級から順に受ける必要があります。
試験問題の内容は、弁理士の試験と比べて、ぐっと実務に近いように感じました。
ちなみに2級の難易度は、弁理士の短答試験を通過した人ならば、追加の勉強をせず余裕で合格できるでしょう。
1級については、実務経験が受験資格に課せられているので、私は受験できませんでした。

つまり、企業で知的財産権に携わっている人ならば、とてもコストパフォーマンスの大きい資格だと思うのです。
第三者の代理業務をする予定がないならば、弁理士試験に多大な労力をかけるより、サラッと知財士を取得して他の事に時間を活用する方が、自分のためにも周りのためにもなりますよね。

独立開業しないなら知財士

弁理士という資格は、コストパフォーマンスが悪いと言われることがあります。
私が、弁理士試験の予備校に通っていた時に、講師も同じようなことを言っていました。
労力と時間をかけた割には、合格した後も大して給料が上がらなかったり、そもそも活かせる仕事に就けないことが多いそうです。
ですから、本当に弁理士を目指したいのであれば、相当なビジョンや覚悟が必要と言えそうです。

上で何度も書いたように、具体的なビジョンがないのであれば、知財士に目標を切り替えた方が賢明だと思います。
厄介なのが、どちらの資格も世間的にはマイナーなため、企業の担当者でも双方の違いを知らない場合があります。
私の知り合いに、〇年以内に弁理士の資格を取るよう業務命令を受けた、とても気の毒な人もいます。

今回は、弁理士の短答試験を通過した人向けに、色々と経験談を書いてみました。
ただ、これから弁理士を目指そうと考えている人も、漠然とした動機なら再検討をお勧めします。
繰り返しになりますが、独立開業しないのなら知財士で十分…、ひとつの目安ですね。
とはいえ、短答試験の経験もない状態では、2級は難しいと思われます。
独学で進めるのが不安でしたら、通信教材を利用するのが良いですよ。
一度きりの人生、難関資格に挑む前には、じっくりと考えましょう!

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