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人と比べて落ち込むのを止めるには?~相対と絶対のお話~

drop-of-water 本当の幸せ

人の悩みというのは、実に様々だと思います。
…が、「人と比べて○○だ」と落ち込むのは、止めた方が楽になりますよ。

はじめに

このお話は、物理の勉強が初めての方向けに、ざっくりと書きました。
雑学的な内容ですので、専門的な指摘はご遠慮ください。

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不自由ない暮らしに満足できない日本人

私たちが暮らす日本は、世界の先進国と比べても、実に恵まれた国です。

気候は比較的穏やかで、春夏秋冬という四季を味わえます。
欲しいものは大体手に入るし、行きたい所へは楽に行けます。
戦争や争いごとはなく、おそらく治安の良さは世界一でしょう。

ところが、私自身を含め、日本人の様子を眺めてみると、現状に不満を漏らす人が多い気がします。

・自身の容姿に自信がない
・友人が少なくて寂しい
・もっと裕福に暮らしたい

等々、満足できない理由は、人それぞれでしょう。
このように不満を並べてみると、ある共通点が浮かび上がります。
それは、人と比べることで、不満を感じている…。

人は「相対」の世の中で生きている

考えてみれば、私たちは様々な場面で、人と比べられて暮らしています。
学校の勉強に始まり、進学受験、就職活動、出世競争…
誰かを追い越せば、さらに上がいて、切りがありません。

切りがないといえば、人だけではなく、例えばお金にも同じことが言えます。
百万円を溜める目標を達成したら、それで満足という人はあまりいないでしょう。
次は一千万、その次は一億…、際限なく上を目指そうとすると思います。

つまり、ここまで到達したら安心できる、という揺るぎない基準が無いんですよね。

他と比べて何かを定めることを、難しい言葉で「相対」(そうたい)と言います。
私たちの暮らす世の中は、あらゆることが相対であるから、安心や満足が続かないのです。

相対の反対語である「絶対」とは何か?

「相対」とは、聞き慣れない言葉ですが、反対語は「絶対」といいます。
「絶対」といえば、普段の生活で「絶対に頑張る」といった具合に、よく使いますよね。
ここで、「絶対」という言葉には、もっと本質的な意味があるのです。

物理学には、「絶対零度」という言葉があります。
これは、温度の基準となっていて、簡単に言えば、「これ以上は下がらない最低温度」のことです。
具体的には、約-273℃が絶対零度にあたります。

例えば、水が凍り始めるのは0℃と知られていますが、実はこれ、気圧等の条件によって変わります。
一方、絶対零度はいかなる条件でも、変わらない温度なんです。
だから、これを温度の基準として、0K(ケルビン)という単位で定めています。

話を戻しますと、「絶対」とは、普遍的で揺るぎない対象ということです。
考えてみると、揺るぎないものを基準にすれば、すごく安心できますよね。

これを踏まえて、私たちが暮らす「相対」の世の中で、「絶対」と言える対象があるでしょうか?
ハッキリ言うと、ほぼ無いと思うのです。
だからこそ、人は無意識に揺るぎないものを求めて、様々な努力をするのでしょう。

人と比べて一喜一憂するのは止めよう

揺るぎないものは無い、なんて書くと落ち込みそうになりますが(汗)、逆にそうと分かれば、生き方の修正をすればよいのです。
つまり、コロコロと変わりやすい、揺らぎやすいことからは、距離を置いて暮らすということです。

具体的には…

人を当てにしないこと

考えてみると、人ほど変わりやすいものは、他にないと思うのです。
とは言っても、世の中の仕組みは、人との約束で成り立っている訳で、人間不信になれという意味ではありません。

ここで言いたいのは、人からの評価を鵜呑みにしたり、目標にしたりしないということです。
人の評価なんて、いい加減でご都合主義なものばかりですから、一喜一憂していたら振り回されてしまいます。

世間とは距離を置くこと

人はたくさん集まると、多数派の意見に流れる傾向があります。
その集合体が世間ですから、より当てにならないことは、容易に推測できます。
例えば、メディアの報道などを見ていると、そのいい加減さがよく分かりますよね。

つまり、世間の意見や評価なんかは、正しいか否かからは程遠く、当てにする対象ではないのです。
かといって、妙な新興宗教へ頼るのは、絶対に避けましょう。
大事なのは、自分の頭で考え、自分で決めて行動することです。

おわりに

今日ほめて 明日悪く言う 人の口 泣くも笑うも うその世の中

とんちで有名な、一休和尚の言葉です。
近所の世間話を思い出してみてください…、この言葉の通りだと感じませんか?

仏教界の先人の言葉には、普遍的で心に染み入るものが、他にもたくさんあります。
仏教の言葉に数多く触れ、ブレない自分を育てていくのが、とても大事なことだと思います。

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