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官公庁の障害者雇用の求人は仕事内容を慎重に見極めよう

memo-beside-tulip 少数派のつぶやき

毎年1月に入ると、官公庁(国の機関)での障害者雇用の求人を、ハローワークで見かけます。
仕事内容の割に給料が良いのですが、暇すぎて病む職場があるのでご注意を。

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障害者雇用の水増し問題はどうなった?

突然ですが、官公庁の障害者雇用と聞いて思い出すのは、このニュースではないでしょうか?

障害者雇用の軽視が生んだ水増し問題:日本経済新聞

障害者の社会参加が謳われる中、呆れ返った人も多いと思います。
何しろ、法律を作り管理する側の組織が、それを守らず誤魔化していたのですから…。
その当時、私が働いていた職場の労務部長さんも、このニュースに憤っていたのをよく覚えています。

この直後の冬に、ハローワークの求人検索には次々と、官公庁の障害者雇用の求人が掲載されました。
水増し問題の発覚を受けて、法定雇用率を達成するための緊急雇用であることは、素人目にもすぐ分かりましたね。

その当時、私は転職が頭を過っていたので、すぐ同求人に目が留まりました。
ところが、ハローワークの求職担当の職員さんからは、同求人を前向きに勧める言葉が出てこなく、とても違和感を覚えたものです。

官公庁の障害者雇用は給料が良いのに…

それでも私は、その当時に働いていた職場(民間企業)の時給の低さに悩み、給料の良い同求人にダメ元で応募しました。
ところが、拍子抜けする程すんなりと内定をもらえ、そのまま転職へ踏み切ったのです。

その後、お金だけに釣られて転職したことを、非常に後悔することになったのですが、詳しい理由は後ほどお話しますね。
ただ、後悔したのは私だけではなかったようで、大量の離職者が出たとのニュースが報道されました。(出所であった元記事は、なぜか削除されています。)

中央省庁の障害者雇用、水増し発覚後に採用した障害者131人離職:障害者雇用ドットコム

ちなみに、官公庁の職場といえば、交通の便が良く恵まれた立地が多いです。
また、職場の職員は国家公務員とあって、極端に変わった人(例えば、荒々しい人)は、民間企業と比べると少ない傾向があります。
そして、賃金面がダントツに良いのですから、一見すると離職する理由が見当たりません。

でも、実際には上のニュースがあった通り、たった数ヶ月で離職する人が続出したのです。
これには、相応の原因がある訳でして、実際に働き続けた私としては、当然の結果だと思いました。
お金だけでは働くモチベーションを保てない、これに尽きますね。

今の仕事を辞めたい…、その前に読んでみてください☝

官公庁の障害者雇用で働き続けて感じたこと

私は、某省庁の地方機関に、非常勤職員として勤務を始めました。

ところが、入庁して早々、職場の問題点の多さに危機感を覚え、所属長に何度も相談をしました。
しかし、所属長は話を聞くだけで理解を示さず、状況は平行線を辿るのみでした。

では、具体的に何が問題だったのか?、3点にまとめて挙げてみますね。

有益なスキルがほぼ付かない

官公庁の業務というのは、非常に特殊なんですよね。
逆に言えば、官公庁でしか使わないやり方が多く、民間企業のやり方より遅れていると感じました。
民間の職場で身に付けたスキルを活かし、さらに伸ばしていこうと思っていても、空回りするばかり…。
ですから、官公庁の環境に何年も浸かっていると、民間企業へ戻るのはかなり厳しいと思います。

やりがいが無くモチベーションを保てない

官公庁は民間企業とは違い、利益追求を目的としていません。
そのため、非生産的な業務が非常に多く、民間肌の人にとって苦痛となりやすいのです。
その上、障害者雇用の非常勤職員となれば、割り振られる業務がどんなものか、だいたい想像がつくことでしょう。
やりがいの無さが、民間企業の比ではありませんから…。

暇すぎてメンタル面に不調をきたす

上の2点だけでも辟易しますが、おまけに慢性的に暇な状況となれば、危機感を抱くのが普通でしょう。
暇すぎる職場で、毎日の長時間を過ごしていると、明らかに自分の頭の働きが鈍っていくのが、手に取るように分かります。

座っているだけで給料が貰えるなんて羨ましい…、なんて気楽なことを言う人がいますが、この状況に置かれる辛さは、そう甘いものではありません。
たった数ヶ月で離職者が続出したのは、至極当然の結果でして、改善を試みながら勤務を続けた私は、メンタル面に不調を来しましたから…。

共感される人は、結構いるのでは?☝

障害者雇用の根底にある問題

以上が、私が実際に働いてみて感じた問題点ですが、なぜ一向に改善されないのでしょうか?

官公庁にとって障害者雇用の採用は、法定雇用率を達成するための数合わせに過ぎない…、これに尽きると思います。
もちろん、民間企業も本音は似たようなものでしょうし、それが現実だとは思います。
ただ、民間企業に比べて官公庁の方が、数合わせの色が濃いと痛感しました。

障害者雇用について、掘り下げて書いてみました☝

もちろん、私が勤務したのは地方の一機関ですが、正直なところ官公庁は、どこも似たようなものだと思います。
その結果が、大量の早期離職者を出したニュースに、反映されているのではないでしょうか。

官公庁の障害者雇用の現状は、適材適所とは程遠いため、定着率が上がる筈がありません。
ハッキリ言うと、やりがいを持って働きたい、スキルを付けて成長したい、という人には不向きな職場だと思いました。

時は金なり」とは言ったもので、時間は有限であり、二度と戻ってきません。
障害者雇用枠を利用する際には、給料は少々低くとも民間企業を優先的に、慎重に検討する必要がありそうです。

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